レコード製造における独自のこだわりと取り組み

QUALITY

アイテムとしてのレコードから、 新たな再生メディアとしてのレコードへ

VISION

懐古趣味でもファッショントレンドでもなく、技術革新に裏打ちされた、50年先を見据えたアップデートされたアナログレコード

ここ十数年の間に再生機器、特にスピーカーやヘッドホン、イヤホンといったモニター環境は著しく進化しました。それに伴い、音楽そのもののデザインもアップデートを繰り返してきました。しかし、アナログサウンドの作り方は、環境や音そのものと同様のアップデートを実現出来ていませんでした。我々が追求するのは、懐古主義やファッションとして消費されるものではなく、現代のモニター環境に合わせた”新しい音”を生み出すためのアナログレコードです。

レコード製造における 独自のこだわりと取り組み

RECORD PRESS

プレス工程

PRESS

ローコストで高品質、蒸気を使用しない最新鋭プレス機WarmToneの国内初導入

近年、アナログレコードの人気の高まりによって、レコード製造への需要が大幅に増加した結果、以前より製造期間が長くかかる現状があります。国内のアナログレコードのプレスラインには限りがある為、海外にプレスを発注するとなると、こちらは納期が読めない、クオリティを統一できないといった問題も出てきます。サウンド面においても従来の制作方法ではアーティストの求めるクオリティに満たないという理由で、制作が見送られるケースも出てきています。多様化するレコードメディアへのニーズに、国内の生産ラインが対応できていないのです。

そこで、TUFF VINYL では独自のレコード生産ラインを国内に確保するべく、自社工場を持つ東洋レコーディングと提携し、カナダのViryl Technologies 社が新たに開発したプレスマシン「WarmTone-ウォーム・トーン-」を導入しました。高額な設備費や整備費、人件費を要する旧来の蒸気ボイラー式ではなく、コンピューター制御された電気・水圧式で稼働するその最新マシンによって、高効率、低コスト化を実現できるのです。WarmTone においては日本ではTUFF VINYL が初めての導入となり、世界的に加速するレコードという再生メディアへのニーズに応えることに加え、グローバルな課題となっているレコード製造時の環境への配慮も視野に入れています。

カッティング工程

CUTTING

日本最高峰のカッティング技師との連携や次世代のレコード製作環境の開拓

レコードプレスの根幹をなす「ラッカーディスク」に溝を刻む「カッティング」はレコードの音質を左右する大切な工程です。音のレベルや溝の幅、感覚、収録時間を最良のバランスで仕上げるためには、カッティングエンジニアの研ぎ澄まされた技術や経験が求められます。 TUFF VINYLでは、日本を代表するカッティングエンジニアスタッフを有する、日本コロムビア・カッティングスタジオやワーナーミュージックマスタリング及びMIXER’S LABに、カッティングを依頼。最高のクオリティをご提供いたします。また、今後一層の広がりを見せるであろう様々なニーズに合わせるべく次世代のレコード製作環境の開拓も行っていきます。

メッキコーティング(スタンパー作成)工程

COATING

世界的に信頼の高い老舗、Record Technology社によるスタンパーの作成

カッティング作業を終えたラッカーディスクは、表面を銀でコーティングした後、ニッケルをメッキする「メッキ加工」をしてプレスするレコードのマスター盤となる「凸版スタンパー」を作成します。あまり知られてはいませんが、プレスされた完成レコードの音質を決めるのはこのメッキ加工の技術にかなりの比重があると言われています。 スタンパー作成には、これまでも多くの名盤のスタンパーを作り続けてきた、アメリカ・カリフォルニアにある1974年創業の老舗「Record Technology社」に依頼し、匠の技が遺憾無く発揮されたカッティングラッカーを高い水準でスタンパーに仕上げます。ここで作られるスタンパーはWarmToneの金型にぴったりつく作りになっており、プレス機の金型にスタンパーが馴染むまでのロスを極限まで減らすことができます。

ジャケット/レーベルなどの印刷物

PRINT

コスト削減の肝はジャケット製造にあり

国内産のレコードジャケットは高品質である代わりに小ロットでの製造時の価格が非常に高く、レコードそのものの原価を超えることもあります。TUFF VINYLは提携する海外工場との連携で、レコードならではの味わいを持つ様々な種類のジャケットを用意しています。ジャケットの価格を格安に抑えることで、高音質なレコードのパッケージの価格を可能な限り下げることに挑戦しています。マットラミネート、グロスラミネート、ニス加工、ボール紙を使用した無加工など、多様な加工に加え、ご要望があれば抜き加工なども対応します。